従業員から診断書が提出され、休職することになったとき、人事担当者はさまざまな説明を行う必要があります。しかし、突然で何から説明すればよいか迷うこともあると思います。
休職時に丁寧に説明することで、従業員の不安を和らげるだけでなく、手続き・復職までスムーズに進めることができます。今回は、人事担当者が休職前に説明しておきたいポイントをご紹介します。
1.休職制度の概要
就業規則に基づき、休職制度について説明します。
例えば、
・休職開始日
・休職期間
・休職期間満了時の取扱い などです。
「会社のルール」として説明することで、理解を得やすくなります。
休職開始日は明確に伝えましょう。「有給休暇、欠勤の後、いつの間にか休職に入っていたので、確認ができない」「就業規則には休職を命じるとあるのに、休職命令の書面がない」などは避けたいところです。
2.賃金や社会保険料の取り扱い
休職中の給与は通常無給の会社が多いと思います。社会保険料は免除にならないため、納付はどうするかなど、お金に関する説明は特に重要です。
「聞いていなかった」というトラブルは避けたいので、書面を活用し、説明しておくと安心です。
3.傷病手当金など利用できる制度
健康保険の傷病手当金を利用できる場合は、概要・申請方法を案内します。
「利用できる可能性がある制度」として案内できると、従業員の安心につながります。傷病手当金は申請のタイミングがあり、入金までに時間を要することも伝えておくと生活の目安が立てやすくなります。
4.休職中の連絡方法
休職期間中は、
・誰が連絡するのか
・どのくらいの頻度で連絡するのか
・どのような方法で連絡するのか
をあらかじめ確認しておきます。
休職中も遠慮せずに連絡を取りましょう。もちろん健康に配慮し、本人にとって負担にならない方法を相談しながら決めましょう。また、緊急連絡先も確認し、どういう場合に連絡するか、伝えておくと相互に安心です。
5.提出が必要な書類
休職中や復職時に必要となる書類についても説明しておきます。
例えば、
・診断書
・傷病手当金の申請書
・復職時に必要な書類など
事前に説明しておくことで、後から慌てることを防ぐことができます。診断書の費用はだれが負担するのか、確認しておくのも良いと思います。
6.復職までの流れ
休職に入る時点では復職はまだ先の話ですが、
・復職の判断方法
・面談の実施
・主治医の診断書が必要(場合によっては産業医や会社の指定する医師の受診が必要)など
復職までのおおまかな流れを伝えておくと、従業員も見通しを持つことができます。
一般的に復職の最終判断は会社です。主治医の診断書だけで復職可とならない旨、あらかじめ伝えておきましょう。
7.困ったときの相談先
休職中は、従業員も不安を抱えています。
「何かあれば人事担当者へ連絡してください」
「このような内容は担当部署へご相談ください」
相談先を伝えておくことで、安心して休職期間を過ごしやすくなります。
まとめ 休職時の説明は、その後の安心につながる
休職に入るときは、本人も会社も不安を抱えています。
だからこそ、人事担当者が就業規則に基づいて必要なことを一つひとつ説明することは、とても大切です。
休職制度は就業規則に定められていても、知らないことは多いもの。
休職に入るときは体調もきついときで、そんな時期に休職期間まで説明すると「従業員を心理的に追い詰めるのではないか」との意見も聞きます。その気持ちもわかりますし、伝え方に配慮は必要です。休職にまつわるトラブルに多いのは、「もうすぐ休職期間満了となる、と急に会社から言われた」が挙げられます。「心配だと思うから」と丁寧に説明することで、そうしたトラブルを避けていただきたいと思います。